17日、夜

酔っ払いの彼

少しでも会えたら……と思って

迎えに行きました。

そしたら

「□□(私地元)行こ」

と言うので……

え、□□行くの？

「え？うん」

酔っ払いで

ご機嫌の彼。

で、私の地元まで帰り

私の夕食と、自分用の飲み物を買うと言うので

買い物をして

私の家へ……

妙に優しい彼。

でも、食事中

ふとした事で

言ってしまった……

もう、あきらめてるから。

ずっと、言わなきゃって思ってたんだ。

“最後の日”しなくていいから

ちゃんと、サヨナラしよう。

「そうか……」

と、それだけ呟いた彼。

翌日、18日。

昼まで寝ていた彼。

うちの猫達と遊んで

まさかのアレルギー発症……

本人も、知らなかったみたい……

そのあと、ちょっと用事をすませて

遅い昼食を食べに行って

私の家に戻って

まったりしよう、という事で

寝てました。

少し話して

そろそろ帰らなきゃ……って事で……

帰り支度をして

ね、携帯出して。

「ん？なんで？」

約束、したでしょ？

サヨナラの時は

お互い、目の前で

連絡先を全部消そうって。

「……しなきゃダメ？」

うん。

ため息をつきながら

隣に座る彼。

せーので消そう。

と、アドレス帳を開く。

アドレス、削除。

次は、LINEね。

「残しとこうよ……」

なんで？ダメだよ……

「なんで？」

だって……期待しちゃう……

あきらめきれなくなる……

追いかけてしまう……

「うーん……」

だから、ね。

LINEの友達リストからも削除して

トーク履歴も消そう。

「やだよ……」

なんで？

「だって、写真もいっぱいあるし

思い出消したくないし……」

じゃあ、写真は今、保存すればいい。

「多いじゃん！

じゃあ、俺はブロックにしとくから」

ダメだよ。

それだと、残っちゃうじゃん。

私は……消すよ……

LINE、削除。

ほら、あなたも。

「もう、ブロックした！これでいい！」

……わかった……

そして、彼を送る。

もちろん、例の荷物も。

車内で、ポツリポツリ話した。

手を握って

相変わらず、私の小指の指輪を

クルクルと回す彼。

あー、それ。

他の女の子の手を握った時

あれ？指輪ない！とかって

私の事、思い出しちゃうんだー(笑)

「(苦笑)」

彼の地元が近付くに連れて

だんだん、表情が曇る彼。

口数も減る。

一緒に暮らしてれば

もっと違ったかな……

選択しきれなかった

私達の後悔。

「うん……違ったと思う……

一緒に暮らす方が、よかったのかもしれない……」

彼の地元を目前に

涙が溢れてしまう私。

そして……彼の家の前へ。

ホントにホントに

ありがとう……

「ん……」

あなたと出逢えて

幸せでした……

幸せに、してもらいました……

「ん……」

彼も、涙を流してました……

なんであなたが泣くのさ(苦笑)

泣かないで……

ごめんね、ありがとう……

……愛しています……

「……俺も、愛してるよ……」

……？？？

思わず吹き出す私……(苦笑)

何で最後にそんなウソつくのさ(苦笑)

「ウソじゃない……！」

ウソじゃないの？！(苦笑)

「うん……」

………………

えーっと……